人前で話すときの緊張を克服するための具体的ステップと戦略


「人前で話すことは誰でも緊張するもの。でも自分の場合は普通じゃないくらいドキドキするんだ。」

 

人前 緊張

 

 

緊張は誰にでもあるものです。人前で話す場面で緊張して早口になったり言葉を噛んだりすることはごくごく、当たり前のこと。しかし、あがり症のような過度な緊張状態は何かと辛いものがあります。

 

 

会社の朝礼や会議などで異常にドキドキして、赤面したり汗が大量に出てきたり、、、。あるいは声が震えたり、言葉が詰まって上手く言えなくなったりと、様々な身体症状も出てきます。

 

あなたもそうした症状を何とかして治したい、人前で緊張しない方法を身に付けたいと思っているのではないでしょうか。

 

今日はそのための戦略をお伝えしたいと思います。人前で過度に緊張せずに話せるようになるための、具体的なステップと戦略です。これを実践することで、あなたは確実に人前で話す恐怖心を減らし、過緊張の問題を克服することができるでしょう。

 

 

 

 

始めに、、、

 

 

今回お話することは、「自分を好きになろう」とか「自分という存在を受け入れよう」という話とは少し違います。もちろんそれらのことが大事ではない、ということではありません。ではありませんが、

 

実際には自分を受け入れた、好きになった、自己肯定感が出てきた!!、、、という人でも、人前で話すときの緊張感に圧倒されて恐怖心を感じていることが多いのです。

 

確かに自己肯定感はとても大切です。しかしそれだけだと十分ではない場合もあるのです。あなたに知ってもらいたいのは、人前で話す緊張感を克服するには、自己肯定感と共にもう1つ、自己効力感(セルフエフィカシー)を高めることが重要だということ。

 

 

自己効力感 (じここうりょくかん)(self-efficacy) とは、外界の事柄に対し、自分が何らかの働きかけをすることが可能であるという感覚心理学などで用いられる。

カナダ人心理学者アルバート・バンデューラが提唱したもので、原語はself-efficacy。「自己効力」と訳されることもあるが(たとえば、本明寛による翻訳書の書名)、日本語として正しい語感とは言えない。自己効力感は、バンデューラの社会的認知理論の中核となる概念である。自己効力感を通して、人は自分の考えや、感情、行為をコントロールしている。

よく似た用語に、自尊心(self-esteem)があるが、自尊心はその本人自身の価値に関する感覚であるのに対し、自己効力感は自分にある目標に到達するための能力があるという感覚である。

定義:自己効力感とは、ある具体的な状況において適切な行動を成し遂げられるという予期、および確信。結果予期と効力予期の2つに区分される。 結果予期とは、ある行動がどのような結果を生み出すのかという予期。一方、効力予期とは、ある結果を生み出すために必要な行動をどの程度うまく行うことが出来るのかという予期。

 wikipedia 『自己効力感』

要するに、自尊心や自己肯定感は、自分という存在そのものの価値に対する承認や肯定という感覚です。自分のことが好きかどうかも含めて、自分という存在をどう感じるかを言ったものです。

一方で自己効力感とは、自分には何ができ、何ができないと信じているかということを言ったものです。自分の能力に対する確信がどれくらいあるか、どれくらいある物事を上手くやれるか、そういう感覚だと簡単に覚えておいてください。

比較的自尊心は高いのに、人前で話す場面になると自信喪失してしまう。そのような場合は、自身の能力に対する自信を高めていくこと-それが最も効果的な方法となるのです。

では、次から具体的な戦略・ステップの説明をしていきます。

1.基礎固め-【まずは生理反応から】

 

何を変えるにしろ、身体へのアプローチから始めるのが最も手っ取り早い方法です。身体の生理状態は感情の状態や脳内物質の働きに大きな影響を及ぼします。例えば水分。よく「人前で話すとき緊張するなら、その日は水を多めに飲め」と言われますが、それはこのことを言っているのです。

水分不足による血流の阻害、それによる自律神経の不調、、そういった生理状態が緊張に拍車をかけるのです。他にも、睡眠不足や栄養の不足、偏った食事、身体を動かす機会がない、など、、、。悪い生理状態は好ましくない感情や脳の状態を作り上げてしまいます。

 

1-2.生理状態を好ましいものにするために

いくつかの提案はあります。

  • 良質な食事を摂取する(栄養学の本を一冊買って勉強するといいです)
  • 水分を十分に採る
  • 適度なエクササイズ、有酸素運動など
  • 太陽光を浴びる習慣を(ただし過度にさらされないように)
  • コーヒー好きはカフェインの過剰摂取を避ける

さらに、即効性がある強力な手法があります。あなたがスピーチやプレゼンの前に、緊張感が際限なく膨れ上がってきて不安でしょうがないときに、いまから紹介する方法を試してみてください。一瞬で自信に溢れた、力強い状態になることができます。

1-2.パワートリガー

 

自信やエネルギーに溢れていたときの身体の使い方・生理状態をいつでも再現できるようなトリガーを設定します。

  1. 過去の、自信や活力、喜びや幸せが湧いてきた経験を思い出し、そこに身を置く
  2. 五感を総動員して、その経験を「今、ここで」体験しているのを想像する。何が見え、何が聞こえ、どんな気分がしているか?
  3. そのときの、あなたの身体の動きや使い方をよく観察する(表情、姿勢、呼吸、手や腕の仕草、動作の速度など)

 

ここで一旦、3番目のステップで観察して得た情報をノートに書き記しておきましょう。これがあなたのパワートリガーになります。自信、エネルギー、喜びや爽快感などの感情の状態に到達するための「トリガー」です。

 

スピーチやプレゼンの前に、そのトリガーを起動させます。身体の生理状態を再現することで、感情の状態が大きく変わることがわかるはずです。このような身体面からのアプローチは緊張の緩和に即効性があるので非常にいい方法です。まずはここから確実に実践していきましょう。

 

 

2. 人前で上手く話せたという成功体験

 

 

過去にやってうまくいった経験があるということは重要なことです。自分の能力に対しての自信は、過去にどれだけそれを上手くやったかという点に大きく影響を受けることは否定しようがありません。成功は自信を生み、その自信が次の成功を生むのです。

 

ですから、人前であまり緊張せず話せた、あるいは緊張していたとしてもそれなりに上手く話せた、そういう経験が自己効力感の増大にとって重要なのです。

 

あなたの自信の多くが過去の成功に基づいているとしたなら、あなたは人前で過度に緊張してあがってしまうことはあまり無くなるでしょう。成功体験はまさに恐怖に対する緩衝剤として働くのです。

 

しかし気をつけてください。成功体験を積もうとして、人前で話す場面にチャレンジしまくった結果・・・かえって自信喪失して余計に人前で緊張するようになるという事例があるのです。なぜでしょう?このことを知っておかないと、あなたの努力は無駄に終わるかもしれません。

 

 

2-1. 体験(記憶)にどのような意味を与えるか

 

 

自己効力感を高めるには、やはり成功体験が最も強力です。しかし、覚えておいてください。体験だけでは自信は育たないということを。あなたが経験したことの記憶の中には、成功と失敗が混然となっています。

 

そこからどの記憶を取り出すのか、成功と失敗の記憶、どちらを強く思い起こすのか、その経験(記憶)にどんな意味付けをするのか、その選択はあなた次第です。そしてあなたのその選択次第で、心の中を成功体験で一杯にできるかできないかが決まってしまうのです。

 

あなたには実は素晴らしい成功体験があるかもしれません。人前で上手に話せた記憶が眠っているかもしれません。でも、あなたがそれを取り出してポジティブな意味付けをしない限り、それは決して成功体験にはならないのです。また、上手くやった経験の記憶があっても、あなたが失敗の体験記憶ばかりに注目して、それにネガティブな意味付けをしていたら、、、

絶対に自信は育ちません。

 

“上手くできた”という体験それ自体には、自己効力感を高める力はありません。あなたがその体験に成功の意味付けをして初めて、それは成功体験に変貌し、あなたは「次もきっと上手くやれる」という確信を育てていけるのです。

 

 

2-2. あなた自身の成功の基準を持ちなさい

 

漠然と「人前で緊張しないで上手く話せれば成功かな」と思っていては成功の意味付けをすることは難しいでしょう。基準が曖昧で、恐らく仮に上手くやってもあなたはOKを出すことはできないのではないでしょうか。

 

だからこそ、「これができたらOK」という、あなた自身の成功の基準を持ってください。その基準は必ず”具体的”であり、かつ”現実的”であることが求められます。

 

  • 緊張していてたとしても、自分の話したい内容を伝えられたらOK
  • 声が震えたり、詰まったりしてもいいから最後まで話せればOK
  • 前をしっかり見て、堂々とした姿勢で話せればOK

 

など、、、

そしてこの基準に関連して重要なことがあるのですが、

 

 

2-3. 自分の中に設定した基準”だけ”に照らして結果を評価する

 

どんなに上手くやっていても、自信をなくしてしまうことがあります。それはあなたが自分の能力を誰か他の第三者の能力と比較して判断しようとしたときです。要するに、他人との比較です。これほど自信を奪うものはありません。

 

「あいつのほうが上手に話せていた」、「あの人はぜんぜん緊張ぜずに話していたのに、俺ときたら・・・」、とか。

 

このような比較は自分の能力が相手より優れていた場合にはプラスに働きますが、もし逆だったら酷いことになります。築き上げた自信が、あっという間に崩壊していくが見えます。

 

比較は出来るだけ控えてください。結果の評価は自分自身だけで行うべきです。2-2のステップにおいて自分で設定した基準に照らして結果を評価すればいいのです。

 

そして基準をクリアしていれば、それは成功体験として意味付け、記憶に強く焼き付けてください。それが自信を育み、人前で話すときの緊張感を克服するための強力な土台になってくれます。

 

 

3.  事前準備で自信を補強し、
人前で話すときの緊張を払いのける

 

「私はスピーチやプレゼンはどうやってもダメなんです。」

 

僕自身もそうでしたが、このようなことを言う人は事前の準備や練習を全くといっていいほど行っていないことが多いです。はたして、それでどうやって上手くやれるというのでしょうか。

 

どうせ緊張するから準備とか練習したって意味ない、、、他の人は練習すれば上手くいくかもしれないけど私は特別だから、、、私は違うから、、、話せないに決まっている、、、

 

準備をしたからといっていつも上手くいくとは限りません。しかし準備をしなければ、あなたは必ず失敗するでしょう。「どうせダメに決まっている」と言って、現実的な対応をとることを放棄して怠けていれば、失敗するのは当然のことです。

 

ほとんどの場合、準備や練習の量と本番での自信は比例します。やればやるほど、自信が高まり、本番で発揮されるであろう自分の能力に対して確信が持てるようになるのです。

 

 

3-1. スクリプト(おおまかな原稿)を作成

 

突然の指名などの場合を除いて、スピーチやプレゼンの本番までにはいくらかの時間があるはずです。であれば、入念に準備を行うべきです。まずはスクリプトを作成しましょう。話のおおまかな構成、流れを把握しておくのです。

 

スクリプトもなしに、そして練習もせずに本番に臨んで上手くいくだろうなどと期待してはいけません。もちろん上手くいく、成功するというポジティブな大局を持つことはいいことですが、しかし事前準備に関してはネガティブなくらいに慎重なほうがいいのです。

 

この記事を参考にしてスクリプトを作成することをおすすめします。あなたが身につけるべきコミュニケーション能力

 

 

3-2. 実際に声に出して練習する

 

スクリプトを作成して、おおまかな話の流れを頭に入れたら、あとは実際に声に出して徹底的に練習を行いましょう。本番をイメージして、その場の雰囲気、空気感、身体に感じる感情、、、それらをリアルに感じながら行うことが大変効果的です。

 

自分の声や姿を録音するなり、ビデオ撮影するなりして後で確認できるようにしておくのもいいでしょう。

 

話すスピード、声の大きさ、口調、間、、、何度も繰り返し繰り返し練習して頭と身体に染み込ませてください。ここの準備と練習の質と量で結果は大きく変わります。

 

 

3-3. やればやるほど自己効力感は高まる

 

ちなみに、僕自身は最初はこのような準備や練習には懐疑的で、全く怠っていました(吃音業界?では吃音者は準備とか練習じゃどうにもならんという風潮が強い)。でも、、、初めてしっかり準備と練習をして臨んだスピーチは今までにない大成功でした。不思議と緊張もあまりしませんでした。

 

吃音だから、、、あがり症だから、、、緊張しいだから、、、というのは準備を怠る言い訳にはなりません。

 

出来る限り多くの時間を準備と練習に費やしましょう。やればやるだけ、自己効力感は高まっていくのですから。

 

 

最後に、、、

 

人前で話すときの緊張を克服するための1番の方法は、自己効力感を高めるということ。つまり自分自身の能力に対する信頼と確信を高めていくことなのです。

 

そのためには何よりも成功体験を積み上げていくこと、これに勝る方法はありません。体験に成功の意味付けをして、いつでも引き出せるように記憶に強く焼き付けておくこと。この意味付けの力こそが成功体験を生み出し、自己効力感を高めるのです。

 

事前準備と練習がどれだけ重要なのかも説明しました。また、最初の基本としての生理状態についても言及しました。これらを素直に実践することによってあなたは、驚くほど自身の能力に確信を持て、人前で過度に緊張することもなくなるでしょう。


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