吃音における電話の恐怖はこうやって克服します


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音者が最も苦手とする場面、それは電話ではないでしょうか。
 
「事務職をしているけど、電話応対が悩みの種だ。」
 
「日常の会話は吃音が出ないけど、電話だけは本当にムリ。」
 
「受けるのも掛けるのもキツい。この恐怖は治るのか?」
 
 
あなたも同様の悩みを抱えているかもしれません。

電話レッスンに言って話し方指導を受ける人も多いですが、それで苦手意識を克服したという人は少数だと聞きます。そこで、今日はあなたが電話に対する恐怖、苦手意識を克服するための具体的な方法を解説していきます。
 
内容としては・・・
 
・なぜ電話の場面では吃音を過剰に意識してしまうのか?
・電話に臨む際の重要な心構え
・電話への恐怖を確実に減らしていく方法
・手軽に実践できる電話対応テクニック
 
こういうことをお伝えしていきます。
 
問い合わせの相談メールでは、「電話への恐怖をなんとかしたい!」
という趣旨のものが圧倒的に多いですが、
 
今日お伝えする方法をアドバイスして実践してもらうと、だいぶ
恐怖心が和らいだという人が多いです。

 
 

1.なぜ電話になると吃音を過剰に意識してしまうのか?

 
 
初に、なぜ吃音者が電話に苦手意識を持っているのか、という
ことを考えてみましょう。
 
普段の会話と、電話においては何が違うのでしょうか。
 

1-1.自分の喋りに”のみ”意識が行く

 
電話は相手の顔、姿が見えません。こちらも相手に自分の
顔や姿を見せることはできません。
 
当然、コミュニケーション手段は声情報のみに限定されます。
 
他の表現手段は使えませんので、言葉で伝えるしかありません。
そうなると、意識は自身に言葉(喋り)に集中します。
 
つまり普段以上に、発語に対する意識の介入が強まっている
状態だと言えるのです。
 
 

1-2.電話の向こうにいる相手への恐怖

 
 
「相手に自分の喋りを監視されている」
 
そのような恐怖を抱きながら電話を掛けている(受けている)
ことが多いと言えます。
 
そのプレッシャーから、すぐに言わないと、ちゃんと言わないと、
という焦りが生まれ、それが余計に言葉が出てこないという、
 
そういう結果に繋がってしまうのです。
 
 

1-3.過去の失敗体験による条件反射的な恐怖

 
 
去に散々、電話の場面で失敗してきたことにより、
 
「電話ではいつも話せない」という思い込みが形成されていて、
それが条件反射的な電話への恐怖を起こしています。
 
電話の着信音を聞くだけで身体が硬直して心臓が跳ね上がる
というのも、完全に脳が電話における恐怖の感情を記憶しているから、
 
なんですね。
 
この条件反射を無くすためには、少し時間は掛かります。
少しずつリハビリをして、ほぐしていく必要があるんですね。
 
その方法は後で説明しています。
 
 
 

2.吃音の電話恐怖を克服するための重要な心構え

 
 
は、実際にどのようにして電話の恐怖を克服していけばいいのか
を順々に説明していきましょう。
 
まずはマインド、心構え的な話からしていきます。
 
 

2-1.完璧に喋るのをやめる

 
 
電話になると、いつも以上にキチっと、完璧に喋らなければと
思い込む人が多いですが、やめましょう。
 
これは普段の会話においても同じですが、誰もあなたに完璧な
喋りなど求めていないことを知ってください。
 
 

2-2.少しでも長く話すという意識を持つ

 
 
吃音者は電話になると、「少しでも早く電話を終えたい!」という
気持ちが強く働きます。
 
ですがこれはあまり良くありません。
 
そう強く思えば思うほど、気持ちの余裕は無くなります。
 
「どもりたくないから早く電話を終えたい」というような、失敗を
避けようという気持ちが強いと、結局失敗します。
 
そのような失敗にフォーカスした後ろ向きな姿勢ではなく、
「少しでも長く話すんだ!」という前向きな姿勢が必要です。
 
「話したくないなー、早く終わらせたいなー」という意図から、
「少しでも長く話していたい、話すのを楽しみたい」という意図に。
 
そのようにシフトすることで、吃音が出る確率は劇的に減るのです。
 
 

2-3.他人が自分の喋りをどう思うか、という意識を追い出す

 
 
あなたが他人の喋りをさほど気にしないのと同じように、相手もあなた
の喋りには関心がありません。
 
そして、みな完璧になど喋っていないのです。
 
僕も普段仕事で電話を受けていても、早口だったり滑舌が悪かったりで
何を言っているのかわからない人、たびたび間が空いて沈黙する人、
 
そういう人はたくさんいます。でも気になりません。
 
同じように、あなたの喋りも「気にされていない」と考えるのが
合理的ではありませんか?
 
 
 

3.電話への恐怖を確実に減らしていく方法

 
 
て、心構え的な話はこれくらいにして。
 
いよいよ具体的にどうやって電話の恐怖を克服していくのか、
という方法論をお話します。
 
で、その方法というのは・・・
 
場数をこなす
 
ということです。
 
「当たり前すぎる!もっと簡単に電話の恐怖が消えるやり方
だと思って期待していたのに!!」
 
そう思うかもしれません。
 
知れませんが、
 
実際に電話を掛けたりする経験を積んでいくということ、
これは非常に重要なことなのです。
 
それについて説明させてください。
 
 

3-1.頭で理解しても電話の恐怖は克服できない

 
 
そうなんです。いくら頭で「電話は怖くない、完璧に喋らなくても
いい、相手は気にしていない」、
 
そんなふうに理解したとしても、それだけでは不十分なのです。
 
それは言い換えれば人間脳(認知脳)における理解でしかありません。
 
電話における恐怖の感情を記憶しているのは、もっと原始的な本能の
部分です。
 
それは人間脳の何倍も強力ですので、いくら頭で怖くないと思っても、
本能は条件反射で恐怖の感情を呼び起こしてくるのです。
 
この原始的な本能を、人間脳からの認知的なアプローチで説得しようと
しても不可能なのです。
 
 
では、どうすればいいのか。
 
それはとにかく実際に行動を起こし、その体験の中で「怖くない」と
いうことを心の底から納得する必要があります。
 
例えば、子どものころに自転車を乗る練習をしたときのこと、
思い出してみてください。
 
あのとき、どうやって補助輪なしで乗る恐怖を克服して、自転車
の乗り方をマスターしましたか?思い出せます?
 
・・・頭で「大丈夫、怖くない。ちゃんと重心のバランスを取れば
絶対に転ばないし、転んだとしても痛くはない」、
 
そんなふうに考えて恐怖を克服したのでしょうか?
 
違いますよね。
 
 
実際に補助輪なしで自転車に乗るという実体験を積み重ねていく
なかで、「大丈夫、乗れる、怖くない」ということを、
 
心の底から納得したから、
 
だから恐怖を克服したのです。本能が怖くないということを
理解したからです。
 
 
電話での、吃音が出てしまうのでは・・・という恐怖を克服
するということも、これと全く同じステップなんです。
 
実体験の積み重ねの中で、「怖くない」ということを本能に
理解させること。
 
これが本当に大事なことなのです。
 
 
 

3-2.お店の予約などを電話でやってみる

 
 
といっても、とにかく場数をこなせばいいんだ!と意気込んで、
いきなりハードな場面に挑戦してしまうことは避けましょう。
 
それは非常にリスクが高いです。
 
上手くいけばいいかもしれませんが、もし上手くいかなかった場合、
吃音を余計に悪化させてしまう結果に繋がりかねません。
 
ますは小さなところから、少しずつ、少しずつ・・・
 
 
そのために、最初は簡単な電話の場面から経験を積んでいくのが
いいでしょう。
 
お店の予約や、郵便の再配達依頼、出前の注文、など。
 
少しずつ慣れていくことが大事です。
 
そうやって、本能の部分に「電話は別に怖くない、安心だよ」という
ことを刷り込んでいくのです。
 
時間は多少なりともかかるリハビリですが、人間の脳の性質上これが
最も合理的で確実な方法だと言えます。
 
 
 

4.手軽に実践できる電話テクニック

 
 
後に、今日から使える、電話での恐怖を軽減させるための
テクニックをお伝えしようかと思います。
 
ちょっとしたコツなのですが、少し意識すれば格段に電話で話し
やすくなるはずです。
 
1つ紹介しますので、ぜひ試してみてください。
 
 

4-1.視線を動かす

 
 
吃音者は電話中、視線が下に向いて固まっていることが多いです。
全員が、とは言いません。そういう傾向にあるということです。
 
これはどういうことかと言うと、身体の感覚に神経が集中している
状態なんです。視線が下を向いて、一点に固まっているのは。
 
人間は視線を下に向けていると、体感覚に意識が強く向きます。
つまり吃音で言うと、首元や咽頭付近の筋肉が強く硬直してしまい
がちになるのです。
 
そうなると余計にそこの感覚に意識が向きますし、そうなると当然
上手く話せなくなります。
 
そこで、
 
視線を撹乱しましょう、ということ。
 
いろんな方向に視線を向けながら話してみてください。
 
きょろきょろ、あっちこっち見ながら電話するのです。あまり過剰に
やると不審に思われるので適切な範囲を心掛けてほしいのですが。。
 
視線を動かすと、身体の感覚へのアクセスがブロックされるんですね。
その結果、過剰な筋肉の緊張がほぐれ、話しやすくなります。
 
非常に簡単ですが、効果は驚くほど高いです。
 
 
 

○吃音の電話恐怖を克服する方法まとめ○

 
 
▼吃音者が電話が苦手な理由
 
・普段以上に、発語に対する意識の介入が強まっている。
・声情報以外のコミュニケーション手段がない。
・過去の失敗記憶からくる条件反射的な恐怖。
 
 
▼電話の恐怖を克服するための心構え
 
・完璧に喋ろうとしない。
・少しでも長く話すという意識。
・他人が自分の喋りをどう思うか、という意識を追い出す。
 
 
▼吃音の電話の恐怖を克服する方法
 
・場数をこなす。
・実体験の中で心の底から「電話は怖くない」ことを理解する。
・簡単テクニックとして、視線の撹乱。
 

 

 


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