僕が吃音を克服するために辿った5つのステップ


吃音を克服するとき、どんなふうなステップを辿っていくのか?どういうふうに吃音から回復していくのか?あなたはそれが知りたいと思っているかもしれません。吃音克服5ステップ

多くの場合、一晩で吃音が治るという奇跡は期待できません。段階的に、徐々に、非吃音状態で話す技術を習得したり、思考や信念を書き換えたりしていきます。そして「言葉が詰まったらどうしよう、、、」という吃音の恐怖を乗り越えたとき、あなたは吃音を克服します。

 

それは必ずしも吃音が全く出ない、完全な流暢性に到達する(しなければいけない)ということではありません。吃音を克服した人でも時折、吃音が顔を出すことはあります(しかし彼らは優れた話し手です)。僕も吃音が完璧に消えたわけではありません。しかし完全な流暢性は決して吃音恐怖を克服するのに必要ではありません。

当然、ある程度の流暢性の獲得は必要です。必要ですが、それに拘り過ぎないことです。

 

 

吃音を克服する5つのステップ

 

それでは、これから僕が吃音克服のために辿ってきたプロセスをお話したいと思います。あなたにも、当てはまるものがあるのではと思いますので、参考にしてください。

 

1. 吃音拒絶

 

絶え間ないブロッキング(言葉の詰まり)の恐怖とイライラ、フラストレーションに苛まれていた僕にとっては、吃音は全くの謎であり、不可解な現象でした。高校生のときに症状そのものは自覚したものの、「吃音」という言葉は知りませんでした。だから当然、知識はありません。どうすればいいかもわかりません。

そして僕と吃音との関係は一言で言えば「憎しみの日々」でした(愛はつかない)。憎悪と嫌悪の感情で満たされていました。嫌で嫌でたまらなかったわけです。

多くの場合、僕の吃音が出るのは特定の場面だけだったので、普段はそれなりに話すことはできました。だから吃音を隠すのは難しくありませんでした。周りからしてみれば、いたって普通に見えたでしょう。

しかし内面は常に恐怖と不安で溢れそうになっていたのです。それでも、吃音を認めるわけにはいきませんでした。吃音があることは、自分が弱い人間であることの証明だと恐れていたからです。

吃音に強い拒絶を示していた時期でした。

 

2. 吃音受け入れ

 

たぶん、拒絶の段階は誰もが必ず経験するものでしょう。それが自然なことですし、あなたも別にそれについては恥じたり、器の小さい人間だと卑下する必要はありません。

 

さて、拒絶の次の段階は、受け入れです。吃音を受け入れるという段階です。吃音を拒絶している状況に疲弊して、どうにもならなくなってきたとき、、、それはあなたが次の段階に進まなければいけないサインです。

吃音を受け入れるのは、多くの場合は抵抗があるかもしれません。無理だと思うかもしれません。ですが、あなたが前に進みたいなら、吃音を克服したいなら、それをする必要があります。

吃音を受け入れるとは、より正確な表現に言い換えれば「感情を受け入れる」ということです。あなたが本当に恐れているものは、吃音そのものではありません。それに伴う不快な感情です。強い痛みを伴う感情です。

言葉が詰まって出てこないときの恐怖、、、他の人のように上手く話せない無力感、、、

しかし、感情とは恐れて拒絶するものではありません。感情を受け入れ、それを感じることを選択すると、その感情に飲み込まれてしまうわけではないのです。実際は逆です。あなたが感情を広い心で受け入れ、それを十分に感じると、感情は解放されて処理されていくのです

だから僕は恐れを消そうとする代わりに、それを受け入れることにしたのです。これは画期的な変革をもたらしてくれました。吃音に関係するあらゆる感情を受け入れることで、吃音から自由になれるということを体感しました。これによって人前でスピーチをするような場面における恐怖の度合いが大きく減少しました。

 

吃音の恐怖を受け入れることは、大きな恩恵をあなたにもたらします。このステップを踏まなければ、決して前には進めないでしょう。受容とは変化の前提条件だからです。自分で認めて、そして受け入れていない恐れは克服することができないのです。

確かにこれは本能に逆らうものです。だからといって、ただ「嫌だ嫌だ」と拒絶しているだけでは何も変わらないのです。それは、何でもかんでも自分の欲求を優先して物事を決めようとする子どもの行動と同じです。あなたは大人になる必要があります。

自分の欲求は脇に置いて、吃音の恐怖を受け入れることです。例えそれをしたくなくても、です。この記事が参考になるでしょう。⇒吃音の恐怖を受け入れる

 

3. 知識

 

吃音を発症してから6年ほどしてから、僕はちょっとした偶然から心理セラピーを受けたことがあります。そこでの体験は刺激的であり、僕の信念体系や思考に多大な影響を与えてくれました。吃音恐怖からの解放にも貢献してくれました。

また、この時期にいろいろと発見もありました。例えば、息の流れをしっかりと確保していればスムーズに言葉が出せるとか、言葉が詰まったら少し言葉を繰り返して話せばいいとか。自分の喋りを観察する中で、そうした自分なりの上手く話すコツを発見しました

後になって、それらは流暢性形成理論や吃音緩和法という技術であることを知りました。当時は無意識的に使っていたことになります。

こういった流暢に話すための知識や技術を覚えていったり、心理メカニズムを理解したりすることで不安や恐怖がどんどん減り、安心感が手に入りました。知識は不安を打ち消すものです。

吃音や心理面への理解を深め、自分なりの上手く話すコツや感情のコントロールなどを把握していくことで恐怖心を減らすことができます。なので知識を積極的に得ていくことは重要です。知識不足は、誤った方向に進んでしまうというリスクも含んでいます。最低限の知識は習得しておきましょう。このサイトでも多くの実践的な知識を提供しています。

 

4. 吃音から離れる

 

ステップ3までを踏んでくれば、吃音は大きく減少して、あなたは吃音から回復しているはずです。完全ではないにしろ、大きな変化が起こります。そこまでくれば、あなたはもう吃音から離れる段階です。それ以上、完璧に治すことに拘らずに吃音から離れなければいけません。

より、高次な目的に目を向けて生きること。あなたの人生における楽しみや目的、価値観にフォーカスをしていくことです。それが結局は本当の意味で、吃音の悩みを消してくれるものだからです。流暢性の向上だけでは悩みが消えるとは限りませんし、そもそも人生が好転するとも限りません。本当に大事なことは何か?それを問いかけ、見つめ直すステップがここです。

僕にとってはこの作業はとても楽しいものでした。同時に、吃音を乗り越え克服していくという感覚についても理解できた瞬間でした。

 

5. 定着

 

これまでの段階で、ほとんど吃音の影響は消えかけていることでしょう。もう、悩むことはほとんどないと思います。その状態を、定着させましょう。本能を再プログラミングしていくのです。

日常、気持ちよく話せたとか、楽しく話せた、そういう経験があるたびに、それをしっかりと噛み締めて、記憶に焼き付けていくのです。僕たち吃音者は長い間、ずっと言葉が言えずにいました。その記憶が脳に深く刻まれています。しかしそれを取り除いたり、忘れたりすることはできません。残念ながら。

だからこそ、それを上書きしていくことが大切なのです。気持ちよく話せた、楽しく話せたという記憶で上書きしていくことで、吃音の記憶の影響は小さくなっていきます。これを繰り返していきましょう。日常で。

具体的には、上手く話せたり、緊張に屈せずに勇気を出して人前で話す場面にチャレンジしたりしたら、それを喜びましょう。吃音を意識することになるから喜んではいけないという意見もありますが、自分自身で体験に成功の意味付けをしない限り、決して記憶は上書きされないし、自信も育ちません。

日常のちょっとした、些細なことでも構いません。他人からしたら、そんなことは当たり前にできることだと思うことかもしれません。でも僕たちにとってはその些細な、当たり前の体験がもの凄く大切で価値があることなのです。成功の体験をしっかりと認識して、その記憶を脳に上書きしていってください。

これが定着ということの意味です。

 

まとめ

 

この5つの段階は本質を突いていますが、結局僕とあなたは別の人間です。これがあなたにも最適なものかどうかはわかりません。ですがかなりの部分で参考にはなると思います。

5つのステップに大事なことを全て凝縮しています。この記事から吃音克服の本質を見いだして実践していくなら、将来、あなたはきっと吃音に悩むことはなくなるはずです。

 

P.S

そして吃音を克服するために、このビデオも 見ておいてください。これを知らないと、大きな回り道をしてしまうかもしれませんよ。


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